デザイナー尾崎雄飛さんと歩く「秋のメンズ館」#2|ドレスもカジュアルも決めつけないで自分の感覚で買いものを楽しもう
尾崎雄飛|Yuhi Ozaki
1980年、愛知県生まれ。2001年より大手セレクトショップのバイヤーとして勤務後、07年に<フィルメランジェ>を立ち上げる。11年に独立し、フリーランスのデザイナーとして様々なブランドのデザインやディレクションを手がけた後、12年に自身のブランド<SUN/kakke/サンカッケー>をスタート。ノンジャンルな作風でコアなファンを獲得している。http://sunkakke.jp/
尾崎流、イタリア・メンズドレスの新解釈
5階=ビジネス クロージングと4階=インターナショナル ラグジュアリーは、簡単に見られないぐらいすごいボリュームでした。5階では、イタリアのネクタイブランド<スパッカ ネアポリス>のニコラ・ラダーノさんもいてトランクショーを開催していましたね。ネクタイのパーソナルオーダーも生地や作りに凝り出すと面白い世界なんでしょうね。彼も20代前半と聞いて、まぁ早熟な変態なんでしょう(笑)。
▶<ベルベスト>のジャケットを使った尾崎流ミックスコーデを見る
自分はカジュアルは好きですが、週1回はテーラードジャケットを着る日を作っています。<ベルベスト>はス・ミズーラでスーツやジャケットを作るほど好きなブランドですが、その理由は「カジュアルにも合わせやすいと思う」からです。
5階に<ベルベスト>のアンコンジャケット「ジャケット イン ザ ボックス」があったので試着してみましたが、シンプルなシングルブレストで、ブリティッシュな感じの肩がしっかりしているのが気に入りました。
4階=インターナショナル ラグジュアリーでは、ちょうどトランクショーを開催中だった<オラッツィオ ルチアーノ>のピーノ・ルチアーノさんと遭遇!
<アンブロージ>のトラウザーズは、見た目だけではなく、作りの良しあしを隅々までチェックしていた。
▶<アンブロージ>のトラウザーズを使った尾崎流ミックスコーデを見る
自分のスタイルの軸がちゃんとある強みと弱み
自分のスタイルは、<リーバイス>501を穿いて他のアイテムとコーディネートした時に合うかどうかが基準。その点で言えば、<ベルベスト>は程よくカジュアル感というか抜けた感じというか、リラックス感があるのでデニムも合わせやすい。加えて、<ベルベスト>のバンチブック(生地見本帳)を眺めるのが好きで、生地選びが楽しいのも好きな理由です。
また、4階で出合ったナポリのサルト<アンブロージ>のトラウザーズは、テーラードの要素も入っていてカッコイイし、作りもいいし、適度なカジュアル感もある。手にした瞬間に「スタイルの考え方が柔らかいんだろうな~」と感じました。こういった雰囲気は大好物ですね。
<ミハラヤスヒロ>のスニーカーをまじまじと見て、感嘆の吐息を洩らした尾崎さん。
ギャップのあるもの同士をどうミックスして楽しむかで、新たな魅力が見えてくる
さらに階を下ること2階=インターナショナル クリエーターズへ。
4階・5階の持つクラシックな要素とは打って変わって、作り手のクリエーションが見える2階、両者のギャップが何より面白いですね。だからこそミックスして合わせることで、お互いが新鮮に見えてくる。
▶<アシュリー ロウ>のデニムシャツを使った尾崎流ミックスコーデを見る
このデニムシャツは、知り合いのデザイナーが手掛けるブランド<アシュリー ロウ>のもので、手作りしていて絶妙な色合いや風合いがいいです。それに、<ミハラヤスヒロ>のバルカナイズ製法の靴の壊れを表現したスニーカーには正直「やられた!」って感じです。名品スニーカーをここまで表現している感じが…たまらない!
こうやってメンズ館を見て回っていると、ドレスもカジュアルも全方位的に好きだから、一杯モノを買う羽目になるので大変です(笑)。
最後にメンズ館1階・地下1階へ移動。▶靴との奇跡的な出会いから早速トランクショーを予約!?
Photo:SUZUKI SHIMPEI
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