構えず履ける、個性的で普遍的なコンフォートサンダル
田代 JOJOのデザインは、とてもユニークです。個人的には、無理にコーディネートしようとしないのが正解なんじゃないかと考えているんですが、おふたりはいかがでしょうか。Tシャツ、ショーツに、ネオンJOJO。ハズす、ハズないとかではなく、インパクト勝負でいくのが僕のオススメなんですが……。
関塚 「ない藤」的な考え方で言えば、”顔映り”で選ぶというのもひとつの手段だと思います。草履は着物に合わせて選んでしまうと、その着物にしか合わなくなってしまいます。履物が着物の道具のようになってしまうんですね。でも本来、履物というのは“器”。道具ではなく、引き立たせるものなんです。だから色で迷ったときは、JOJOを足元ではなく顔の近くに持ってきて、”顔映り”で選ぶといい。
関塚 さらに、自分で選ぶと無難な色に落ち着きがちなので、人に選んでもらうのも面白いですよ。着物や履物は、おばあちゃんが孫のものを選ぶことがよくあります。孫の顔をずっと見続けて、似合う色も着物のことも一番理解しているのが、おばあちゃんだからです。迷ったら足ではなく、顔に合わせてみてください。
尾崎 僕は難しいアイテムをコーディネートするとき、身近なものに置き換えて考えるようにしています。たとえばスーツの組下のパンツって、カジュアルに着るのは難しいと思っている方が多い。でも僕にとってスラックスは、ある意味ジーンズと一緒なんですよ。今日穿いているのも、デニムに見えるスラックスを狙ってサンカッケーで作ったもの。インディゴの濃いジーンズと同じ感覚で穿いてもらえれば、着こなしは決して難しくありません。実際デニムではなくてスラックスだから、ちょっとキレイめに見えるという効果もありますよね。こういうハズしの感覚も、ファッションの肝かなぁと思ってますし……。
尾崎 JOJOだから、「ない藤」だから、和装だからということではなく、普通に「ビーサンみたいじゃん」というところから、ビーチサンダル感覚でさらっと取り入れればいいと思うんです。海も似合うのでボードショーツと合わせたり、黒ソールだから黒いパンツに合わせてもいい。足袋ソックスに合わせるのもお洒落ですが、難易度はグッと上がってしまうと思いますね。
サンダル 29,160円~30,240円
関塚 今日は自分でデザインした作務衣を着て来たのですが、実はコレ、お坊さんのために作ったものなんです。というのも、友人の僧侶がとあるパーティーで、すごくモチャっとした作務衣を着てたんです(笑)。「なんでそんな着づらそうなの着ているの?」と聞いたら、「これしかない。もたついた袖が邪魔で仕方がない」と……。そこで日本を代表する僧侶たちにふさわしい、美しい作務衣を作りたいと考えました。虚飾は廃し、袖はすっきり細身にして、袖口をゴムで絞る。誰でも着られる作務衣本来のユニバーサルデザインを維持しながら、美しく機能的に進化させているんです。この考え方は、JOJOの成り立ちと全く同じ。既存のアイテムを、美しく機能的なものに生まれ変わらせているだけなんです。だからビーチサンダルと同じように気軽に、気兼ねなく履いていただきたいと思います。
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