【インタビュー】<M.A.R.S/マーズ>デザイナー米山庸二が追求する男のジュエリー/アクセサリーの着地点(後編)
パリに留学する予定が、アクセサリーを初めて作って
――昨年ブランドデビュー25周年を迎えられましたが、なぜジュエリーを作ろうと思ったのですか?
米山庸二 自分はもともと美容師で、24歳のときにパリのスクールに留学しようと思って、留学費用を貯めるためにアルバイトをしていました。友人に洋服屋が多くて、デザイナーたちと遊んでいるときに、なぜかアクセサリーを作る機会があり、そのときに初めて彫金道具を手にしました。その時に初めてアクセサリーを作る楽しさを実感し、その数ヶ月後には合同展に出店してました。
――なかなかすごいエピソードですが、それで<マーズ>をスタートしたのですか?
米山 当時はまだメンズの大ぶりなジュエリーなどが少なく、生産をしてくれる工場も見つからなかったというのもあって原型製作から生産まで一人でやっていました。
メンズ館での「アーカイブ展」でうれしかったこと
――これまでの25年間の<マーズ>の歴史の中で、ブランドの顔である「コンポジットシリーズ」のほかに、人気だったシリーズを教えてください。米山 今は店頭にはありませんが、91年に発表した昆虫を樹脂で固めて閉じ込めたシリーズ「Creature&Insect Series」はよく売れましたね。実物のシナモン蟻を樹脂で固めて、より大きく見えるような視覚効果も利用したアントリングは話題にもなりました。昨年夏にメンズ館で開催したブランド設立25周年記念イベントの「アーカイブコレクション」展でも紹介しました。
――アーカイブコレクション展はどんな反響でしたか?
米山 ごく初期の商品も含めて展示しましたが、その頃に購入されたお客さまが今でも身につけてくれていてうれしかったですね。ちょっと気恥ずかしかったですが(笑)。
左から、「トラドバングル」84,240円、「ロンドバングル」151,200円
<マーズ>のオリジナリティを大切にしていきたい
――米山さんが考える「男のジュエリー/アクセサリー」の楽しみを教えてください。米山 僕は洋服とアクセサリーが共存してほしいし、人生の節目になったり、その人のキャラクターの一部になってくれればいい。そして結果的に「長く使っていた」というものの一つになってくれるとうれしいです。
――そういう米山さんの想いは<マーズ>のどこに表れていますか?
米山 それは変わらず「機能性とデザイン」ですね。フックなどのギミックもさることながら、やはり身に着けるものですので装着感も機能性のひとつだと思っています。
――では、イセタンメンズのお客さまにメッセージを。
米山 今回はコンポジットシリーズの新作をご紹介します。バングルなど見た目は重量感があると思いますが、メッシュ状なので身につけてみると軽い装着感に仕上がっています。着け心地にもこだわっていますので、ぜひ実際に身につけていただいて、新しい出会いをお楽しみください。
左/「コンポジットストラトリング"ラージ"」56,160円
右/「コンポジットストラトリング"スモール"」41,040円
左から
「コンポジット シャードネックレス」23,760円
「ブリックネックレス」30,240円
「コンポジット デブリスネックレス」23,760円
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メンズ館1階=メンズアクセサリー
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