ブランド名の<ホワイトフラッグス>は平和の象徴である「白旗」に由来し、モデル名には、アンリ・デュナン、ルードヴィッヒ・クヴィデ、ラルフ・バンチ、パウル・ルーベンスなど歴代のノーベル平和賞受賞者や平和主義者の名前を引用しているシューズブランド<ホワイトフラッグス>。デザイナーの小此木達也さんは「モデル名を付けたことで、お客さまやバイヤーも愛着を感じてくれているようです」と言います。


「Henri(アンリ)」62,640円

完全オリジナルデザインの「ヴァルカナイズ製法」モデルが登場



今春夏のコレクションは「White&Black」。主に白を中心に、ブランドとして初めて完全オリジナルで開発した「ヴァルカナイズ製法」に取り組みました。ヴァルカナイズ製法のハイカットモデル「Charles(チャールズ)」は、シューレースとシューホールを排除したミニマルデザインで、ラバーフォクシングテープにはピラミッドタッズを搭載。ソールもオリジナルでヘキサゴンパターンを施した柄になっています。

また、ヴァルカナイズ製法のローカットモデル「Joseph(ジョセフ)」も「チャールズ」と同じデザイン・仕様ですが、サイドの手編みのウーブンレザーはしなやかで上品な見た目をもちつつ、柔らかくて屈曲性が高いコンフォータブルな履き心地となっています。

ヴァルカナイズ製法はゴム底と靴本体を接着し、釜で熱と圧力をかける製法で、底とアッパーの結合が強いため底が剥がれにくく、型崩れしにくいのが大きな特徴。シンプルながら丈夫で足馴染みの良いスニーカーが出来上がります。ただ、手作業の占める割合が高いので生産効率が悪く、工場自体が残っていないのも現実です。

今シーズンはヴァルカナイズ製法のモデルとともに、ブランドロゴもデザインを一新しています。その点も今回のポップアップで注目してください。


左:ブランド初の「ヴァルカナイズ製法」のハイカットモデル「Charles(チャールズ)」45,360円
右:ヴァルカナイズ製法のローカットモデル「ジョセフ」51,840円

デザインで挑戦していきたい


靴のデザインの面白いところですか? まず服より小さく手の中でアイデアを出せることですね。服は大きくしたり小さくしたり重ねたり、着方を考えたりできますが、それと比べると靴は制約があります。制約の中でデザインと素材を組み合わせたり、素材と色を掛け合わせたり、シューレースのホール位置を考えたり、ベルクロにしたり、ジップ使いにしたりしてオリジナリティを磨いていく。自分では靴のデザインはプラモデルのような感覚で取り組んでいます。

昨年、ブランド<JEANPAULKNOTT/ジャンポールノット>とのコラボレーションモデルとして「Pire(ピール)」をリリースしたり、今シーズンはパリのデザインユニット「AHONEN&LAMBERG(アホネン&ランバーグ)」とのコラボレーションで、デジタルレオパードのグラフィックを「Charles(チャールズ)」と「Joseph(ジョセフ)」で展開。<ホワイトフラッグス>ならではの自由な発想に、新たなクリエイティブが加わったモデルもぜひご覧ください。


Photo:SUZUKI Shimpei

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