【特集】創業50周年の<Felisi/フェリージ>。時代をリードする先見性と職人技のハイブリッドが光る
イタリアのバッグ&レザーブランド<Felisi/フェリージ>は1973年にイタリア北部・フェラーラで小さな革工房からスタート。今年記念すべき50周年を迎えます。<フェリージ>がバッグ&レザーブランドとして一躍脚光を浴びたのは、1992年に発表したリモンタナイロンとバケッタレザーを組み合わせたバッグ。現在でもブランドの顔として、ロングセラーを続けています。受け継がれた伝統の手法により、バッグ、財布・コインケース、ベルト、小物類など、バラエティに富んだアイテムをラインナップする<フェリージ>の魅力に迫ります。
1.ヒストリー編
異素材のコンビネーションという先見性、どの時代にも愛される普遍性
<フェリージ>は、創業者のアレッサンドロ・フェリージと、現社長アンナリサ・フェローニによってスタート。アンナリサ・フェローニが趣味で作り始めた皮革製品の品質やデザイン性が評判を呼んで、フェラーラに開いた小さな革工房がブランドの起源となりました。
「oggetto unico(ただひとつの存在)」というブランドフィロソフィーのもと、フェラーラの工房では、現在、約50名の革職人が働き、年月を経るほどに味わいを醸し出すベジタブルタンニン鞣(なめ)しのナチュラルレザーやシルクのような風合いのナイロン、上質なコットンキャンバスなど、厳選された素材のみを使用して、職人の手作業により一つひとつの製品が丁寧に作り上げられています。
職人の手仕事による美しい造形の結晶が、定番「8637/2」のナイロンブリーフケース。<フェリージ>は創業当時から、異なる質感の皮革やコットンキャンバスを組み合わせたデザインが特徴でしたが、1992年にリモンタナイロンとバケッタレザーのコンビネーションのバッグを開発したことで、従来のナイロンバッグの常識を覆しました。
<フェリージ>のシンボルともいえる、シルクのような風合いをシンセティックに表現したリモンタ社の「ナイロン/プレーン(DS)」素材は、軽量で強靱な耐久性を持ち、ストレッチ性と撥水性に優れ、それまでのナイロンにはなかった美しい光沢と手触りの良さが特徴。さらに、トレンドを反映できる豊富なカラーバリエーションも<フェリージ>のバッグの大きな魅力となっています。
1996年にはドメニコ・ベルトラーニをデザイナーとして迎え入れ、伝統的なスタイルに新たな技術とアイデアが加わって、ブランドの知名度が世界に広がっていきました。
2.創業50周年の春夏コレクションで、新ラインをローンチ
ブランド創業50周年を迎える2023年春夏コレクションは、“イノベーション”がテーマ。「イタリアンミリタリースタイル」をコンセプトにデザイン開発を行ってきた新コレクション「SAFARI(サファリ)」がデビューします。
SAFARIコレクションは、<フェリージ>が得意とする、バケッタレザーと軽量ナイロンの組み合わせが、亀の甲ホックポケットとモダンに融合しアイコニックなデザインに昇華。ゴシックロゴを採用して、各アイテムのフロント部分に施されています。
また、SAFARIコレクションのために開発された、機能的で大人な雰囲気漂うミリタリーグリーンカラーの生地を新採用。生地表面にポリウレタンコーティングが施され、撥水性もありながらマットな表情を演出します。
SAFARIコレクションに加えて、新たなコレクション「UNICA(ウニカ)」もデビューし、ラインナップがさらに充実します。
3.人気シリーズ編その1:ナイロン×レザーコンビネーション
スーツに持てるナイロンバッグとしてさらに進化を続けるブランドの顔
シルクのような光沢としなやかさ、上品で華やかな風合いを持ったナイロンに、年月を重ねるうちに美しく表情を変えるバケッタレザーをコンビネーションしたバッグの登場はまさに革命的でした。
弾力性があり摩擦に強く、シワになりにくく、使い込むほど革のように馴染み、柔らかくなるナイロンと、<フェリージ>が創業以来こだわり続けている特別な革のハイブリッドは、「スーツやセットアップにも持てるナイロンバッグ」として瞬く間に評判を呼び、日本からはビジネスで使えるようなサイズ感へのアップデートをリクエスト。現在では、ベーシックかつスマートで、使い勝手の良いバッグとして、ビジネスシーンで活躍しています。
左:トートバッグ「22/18/DS」は、ヘルメットバッグがデザインのモチーフとなっている定番モデル「9236」をさらに機能的に進化させたトートバッグ。ものを取り出しやすい正面の立体ポケットはそのまま、大きく開くメインコンパートメントを3層式に進化させて、仕事の書類、プライベートな物、頻繁に出し入れする物などジャンルに分けての仕分けが楽にできます。間口の開閉はダブルジップで、内側にはファスナーポケットが一つあり。底鋲、底板もついているので安定感抜群で、日々のビジネスから出張まで幅広くサポートします。
右:リュックサック「21/60/DS+A」は、ビジネスユースにぴったりな多層式リュックサック。メイン室はダブルファスナーで、持ち手のハンドルがあり、背面にあるコの字型のファスナーポケットは13インチPCが収納できます。フロント上段のファスナーポケットの内側にパッチポケットが4つ、中のゴムバンドはイヤホンやコード類を挟むことができ、中も見やすく収納に便利。フロント下段のファスナーポケットの内側にはパッチポケットが3つ。ライニングにはすべてクッション性のあるメッシュ素材を使用しているので、電子機器も安心して持ち運べます。
ショルダーバッグ「05/4/4/DS」は、フェリージで定番人気のショルダーバッグ。定番人気モデル「9362」よりも一回り小さいサイズで、肩にかけてもすっきりとした印象をもたらします。使いやすいコンパクトサイズで、折り畳み傘、厚みのある財布など、お出かけに必要な小物類もすっきりと収納。バッグの横幅よりも長く取ったファスナー式の間口により、角張った荷物も容易に出し入れが可能です。特徴的なフロントの立体ファスナーポケットもマチ付きで、すぐに取り出したい携帯電話やパスケースなどはこちらが便利。内側に小ポケットが2つあり、長さ調節可能なショルダーストラップは、少し太めの3cm幅で肩にかけた時に安定感を生み出します。
左:ショルダーバッグ「04/35/5/DS」は、従来のショルダーバッグ「Model.04/35」のストラップの幅を細くしたマイナーチェンジモデル。軽く持ちやすいカジュアルなデザインで、特徴的なフロントの立体ファスナーポケットは、携帯やパスケースなどの出し入れの多い小物を入れるのに便利。内側に小ポケット2つ付き、ショルダーストラップは長さ調節可能、幅も広めで疲れにくいデザインなので、旅行やお出かけにもぴったり。
右:ショルダーバッグ「19/56/DS」は、コンパクトなサコッシュタイプのショルダーバッグ。間口は必要なものがさっと取り出しやすいスナップボタンを採用し、フロント部分はL字型のファスナーによる開閉で、普段持ち歩くお財布・携帯・パスケース等の収納に便利。長財布やペットボトルがすっぽりと納まるサイズ感で、見た目以上の収納力があり、フロントのL字型ファスナーポケットは、スマートフォンやカードケースなどの小物収納に適しています。上品なレザーストラップ使いにも注目!
4.人気シリーズ編その2:レザーバッグ
端正な面持ちと機能性のバランスの良さが、レザーバッグの真価
スーツスタイルに美しくフィットするバケッタレザーを使用した<フェリージ>のレザーバッグ。手に入れた喜びは、正しくメンテナンスするほどエイジング(経年変化)して、まるで持ち主の身体の一部のようにしなやかに馴染んでいきます。
機能面も充実し、ブリーフケース「1781/1/LD+DS」は、別売りのショルダーやネームプレートをプラスして、機能面の充実と自分らしさの表現が楽しめる最新作。シルバーの金具がシャープな印象を加えます。
左:ブリーフケース「1781/1/LD+DS」は、中央に間仕切りポケットを備えた2室構造で、間口がサイドまで開くダブルジップ式。間仕切りにより書類の整理もしやすく、中身も見やすい実用性を備えています。背面にステッチで仕切られたポケットが2つあり、内側にはA4サイズが入るスナップボタン付きポケットが2つ、小ポケットが2つあり、小物の収納も快適。ショルダーストラップを取り付けることができるDカン付きです。
右:ブリーフケース「1772/5/LD+DS」は、フェリージを代表するビジネスバッグ「Model.8637/2」に新機能を詰め込んだ、新たな定番となるビジネスバッグのリモデルバッグで、Model.8637/2の特徴はそのままに、底鋲も付いて安定感抜群です。正面の刻印レザーカバーの下にはファスナーポケットが1つ、内側には両側面に大ポケット2つ付き、さっと取り出したい財布やタブレットなどを区別して収納可能。背面にはステッチで仕切られたキャリーケースへセットアップできる背面のスリットとポケットが付き、チケットや携帯電話、パスポートなど収納が可能です。また、ショルダーストラップを付属可能なDカンを配置しています。
トートバッグ「14/26/LD+DS」は、「Model.8637」でお馴染みのレザーフラップポケットがアイコニックなデザインと機能性を両立したビジネス仕様のオールレザートートバッグ。間口はファスナーによる開閉式で、大事な書類も安心。厚みのあるA4サイズのファイルもすっきりと収まり、内側の大小2つのポケットには小物を整理して収納が可能。小脇にすっきり収まるバッグの厚みと形状が、ビジネスシーンに軽快さと気品を漂わせ、ハンドルは高さが約18cmと男性でも肩掛けできる程よい高さです。
5.お手入れ編
正しくメンテナンスするほど、美しい風合いに熟していくフェリージ
アイテム名の末尾に、DS / DS+A / PF / MG が付いている商品や、ナイロンやキャンバスとレザーのコンビネーションのバッグのケアは、購入してすぐのファーストケアが肝心。素材のパフォーマンスを保つケア用品で、バッグを美しく保ちましょう。
バッグを購入したら、まず、馬毛などのブラシでナイロン部分を丁寧にブラッシングして、製造・輸送時などに付いた目に見えないレベルのホコリを払います。次に、水分でシミにならないように、防水スプレーを全体にかけます。
ナイロン素材に防水(撥水)と防汚を目的としたスプレーを使用することで、雨やホコリ、ゴミ、油分などの汚れから鞄を守り、シミを防ぐと同時に、“購入時の状態をキープする”ことが長く使うモチベーションにもなります。
レザー部分には栄養クリームを塗って“保湿”をします。革が硬くなったり、ひび割れたりすることを防ぐためにも保湿は重要。クロスに少量ずつ取って、ムラにならないように塗り広げていきましょう。
ナイロン×レザーバッグのお手入れについて、詳しくはこちら▶皮革ケアのプロが指南! ナイロン×レザー、スエードなど、バッグを長持ちさせる素材別のお手入れ方法とは?
本来の風合いを最大限活かすため、できる限り自然の染色や加工で仕上げた革を使用している<フェリージ>のバッグ。正しい手入れをして、愛情を込めて扱うことで、味わい深くなっていく革の変化が楽しめます。
「どの時代においても愛され、親から子に受け継がれるようなもの作りをすること」、「本物にこだわり誠実であること」をブランドアイデンティティとする<フェリージ>。4月からの新生活、異動や昇格にふさわしい美しくタフなバッグで、さらなる飛躍を。
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Text:Makoto Kajii
Photo:Tatsuya Ozawa
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