【インタビュー】熊谷隆志氏がローンチする<renoma PARIS/レノマ パリス>ゴルフライン「renoma golf」。サーフィンから乗り換え、ライフスタイルまでも変えてしまったゴルフの魅力
- 開催期間:1月25日(水)~2月7日(火)
- 開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーション
始めて2年3ヶ月、ベストスコア82を叩き出したその才能
熊谷氏を知る人は、サーファーのイメージがあるはず。自身のガイドブック『The Takashi Kumagai Guidebook』(ライトハウスメディア刊)の中で「サーフィンと出会い人生観が激変した」と語るなど、海が彼に与えた影響は少なくない。そんな氏が、コロナ禍にもてあました時間、知人誘われたことをきっかけにゴルフに開眼。初ラウンドで120を切るスコアは、既にベストスコア82を記録するまでに成長を遂げた。
「最初は全然興味ない感じで始めたのですが、結果的に没頭することになるのはいつものことです。若い頃に父親や友人と遊び感覚で練習場に行ったことがあり、才能があると持ち上げられたりもしました。実際に取り組んでみたところ、やはり才能があったんですね(笑)。70台を狙えるかもしれないとも思ったが現実は難しく、現在は80台後半から90台のスコア。ときどき100叩くこともあります。」
2週間前に週6日ラウンドし、先週は身体を休めたと笑う。「今まで、襟付きの服など買ったことがなかったのですが、いまでは衿付きかモックネックしか買わなくなりました」とも。
多くのゴルフ場では、伝統的に紳士のスポーツであるゴルフのマナーとして、襟付きの服装規定が厳格に守られている。近年はモックネックタートルが、その代用を許されはじめているが、サーファー熊谷氏のワードローブは、Tシャツ、スウェット、パーカーといったストリート系の服が中心で衿付き服は門外漢。にも関わらず<Supreme® /シュプリーム>のコレクターとしても知られる彼が、「いまは<シュプリーム>でも衿付きの服から買います」というほど、自身の主戦場であるファッションもゴルフというフィルターを通す。
ワードローブを一新するまでにハマったゴルフの魅力とは?
すでに周囲からもサーファーからゴルファーへと認知されはじめた。「怪我をしたらゴルフができなくなるので、ロングボードに乗り替えようかとさえ考えています」という言葉からは「ゴルフ>サーフィン」の図式が明確である。ここまで夢中になっているゴルフの魅力とは何か?「頭を使うんですよね。戦略であったり、マネージメントであったり、そこが面白い。それに、この体格で300ヤードぐらいは余裕だろうと予想していましたが、なかなか飛ばすことができません。インストラクターに教えを請い、届いたこともあるのですが、次のレベルでは長距離を飛ばすことには意味がないことに気づかされました。こうしてまた違うスタイルへと移行していくと、奥深さを感じずにはいられないのです。」
人脈も変化しつつある。いつも同じ仲間で行くサーフィンと違い、ゴルフは友人・知人を越えた人脈を拡大した。これまで付き合いが無かった業界ともつながる中で年齢は無関係。大先輩にあっさり負けることもある。職業も不問だ。たまたま乗り合わせたタクシーの運転手に話しかけられ、60台で回ると聞いて唖然としたこともある。
「見た目でうまい下手がわからないところもゴルファーならでは。これまで話したことない業界の先輩から誘われることもあり、自然と距離が近くなるのは、サラリーマンが上司やクライアントとゴルフで仲良くなるのとまったく同じ構図です。付き合う人種が変わってきたことも、自分としては面白いと思っています。」
自ら志願した<レノマ パリス>のゴルフライン
徹頭徹尾ゴルファー顔の熊谷氏が、今季新たに<レノマ パリス>からゴルフラインを立ち上げる。同ブランドは1963年にパリに創業。以来、多くのライセンスブランドを展開させてきたメガブランドであることは知られているが、なぜ熊谷氏は<レノマ パリス>に着目したのだろうか?「かつてパリに住んでいたこともあり、<レノマ パリス>には良い印象がありました。今回ゴルフアパレルをやりたいと考えたとき、すぐに<レノマ パリス>が思い浮かびました。多くのライセンスブランドがある中で、日本ではゴルフラインが存在していなかったことも理由のひとつ。もともと私の仕事には、ブランドのリローンチや再生というテーマがあるので、その一環として<レノマ パリス>はいつか手掛けてみたいブランドでもありました。今回、そのタイミングがうまく重なった感じですね。」
この1月に公開されるファーストコレクションは40品目を越える。得意のストリートファッションをベースにしながら、ゴルフウェアとしても通じるラインナップを揃えた。
「テーマカラーはブラック&ブラウン。私の勝手なイメージですが60年代の<レノマ パリス>には、セピア調のブラウンからベージュのイメージがあるんです。加えて都会で着られるモダンなデザイン。ラウンド後にそのまま食事に行くことができて、普段着としても着ることができ、ジムで着ることも考えられるデザインを目指しました。」
いまだ根強い派手なウェアに抗いつつ今風のシルエットにも余念はない。ポロシャツは浅めのプラケットに1スナップボタン。モックネックは自身がピラティスをやるときにも着用できるよう、吸水速乾素材を採用した。スウェットパーカーは背中に大胆にロゴを配置。バックスウィングしたときの後ろ姿にロゴが冴えるよう調整されている。とくに目を引いたベンチコートは、ゴルフに限らず屋外スポーツにも有用だ。
雑貨にも力を入れる。ヘッドカバーに加えバッグなど小物のコレクションも充実させている。伊勢丹新宿店限定となるトートバッグやヘッドカバーは、黒にコントラストを利かせたブランドロゴを配置。バケットハットやキャップ、ソックスなどゴルフだけでなく普段使いできそうなアイテムを揃えた。
さらに熊谷氏が紹介したのは、ジャーマンスチールステンレスを使ったパター。打感がやわらかく繊細で、多くのツアープロが愛用する本格ギアである。ファーストコレクションを記念して、特別に100本だけ作ったもの。そのこだわりは本気の度合いを強めるが、スタイリストという自身の源も忘れてはいない。
「機能性もですがビジュアルは大事。私には一般的なゴルフファッションは、どうしても納得ができないのです。名門ゴルフ場でも通用するデザインを目指していますが、ショーツは多少短めの丈であったり、実際どこまで許されるのか挑戦しているところもある。私自身が着用し、ラウンドして許されたレベルを採用することで、ゴルフスタイルの世界に革命を起こしたいとも考えています。」
始動したInstagramのビジュアルも熊谷氏が撮影。大人世代から若い人まで幅広い層へアピールできる世界観を構築している。全てを熊谷氏がディレクションすることで統一感あるコレクションが完成した。
1月25日(水)から2月7日(火)まで、伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーションにてポップアップが開催される。期間内には、店頭で自身が接客する日も用意された。
「これまでの自身のライフスタイルを変えてしまうほどの良い趣味ができたと思っています。私は趣味と仕事を別にすると、どちらかが疎かになってしまうので、極力趣味と仕事は一緒にしていたい。ゴルフブランドのディレクターなら、ある程度の腕も必要。昼間から練習場へ行くときも、これは仕事の一環だからと納得できますから。」
Text:Yasuyuki Ikeda
Photograph:Tatsuya Ozawa
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*来店時間が変更となり時間を修正しました。2023年1月24日・2月2日
伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーション
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