2021年1月13日(水)より伊勢丹新宿店 本館1階 ザ・ステージでは、世界的な知名度を持つ時計ブランド＜SEIKO/セイコー＞が「SEIKO ELEGANT INNOVATORS～次の100年につなぐ時計作り～」を開催します。

急速に近代化を目指す明治時代に創業し、まだ懐中時計が主流の時代にいち早く腕時計製造に乗り出した＜セイコー＞。その先進性と日本の伝統的な価値観を併せ持つ同ブランドは、日本を代表するブランドとして140年の年月を超えて世界で高い評価を得てきました。

今回は本館1階 ザ・ステージでのイベントに合わせ、伊勢丹新宿店の時計マーチャンダイザー・東菜津子が、多くの人々から長年愛されてきた＜セイコー＞の魅力を紐解くとともに、実際に会場でご覧いただけるタイムピースをナビゲートします。

マーチャンダイザー視点で解き明かす、お客さまから支持される理由とは。

創業から100年以上続いているブランドに共通すると思うのですが、より良い世の中をつくる“想像力”、品質や顧客に対する“誠実さ”、それらを追求することで商品に生まれる“革新性”、この3つを＜セイコー＞は兼ね備えています。だからこそ、日本の時計作りのリーディングカンパニーとして素晴らしい時計を世に送り続け、たくさんのお客さまに支持されてきたのだと思います。
今回は、具体的にこの3つにフォーカスしながら＜セイコー＞の魅力を解き明かしていくことにしましょう。(マーチャンダイザー東）

ⅰ ＜セイコー＞の想像力 ～多くの人に正確な時計を届けたい～

1881年に＜服部時計店＞を創業した服部金太郎が、時計製造工場＜精工舎＞を設立したのは1892年のこと。＜精工舎＞は、輸入時計の販売が主流だった時代に、正確な時計を多くの人に届けたいという強い思いから、部品の製造から組立まで一貫して自社で行い、精巧で品質の高い時計を世に送り出しました。

やがて腕時計の時代が到来することを予見した同社は、1913年には国産初の腕時計の生産を開始するなど、服部金太郎の先見の明と豊かな想像力によって、日本の時計産業の礎を築いていきました。

ⅱ ＜セイコー＞の誠実さ ～お客さまにご迷惑をおかけすることはできない～

創業から変わらず順調に成長していた同社ですが、1923年9月の関東大震災で、大きな被害を受けることとなります。
製造工場は全焼、時計店も燃え大損害を受けました。火災で焼失した修理預かりの時計は約1500個あり、通常であれば「天災なら仕方ない」と考えてしまいそうなものですが、＜服部時計店＞は営業再開にあたり、申し出たお客さまに同程度の新品と無償で交換すると広告を出したのです。その真摯で誠実な対応によって、日本中のお客さまから信用を獲得することになったのです。

ⅲ ＜セイコー＞の革新性 ～常に時代の一歩先を行く～

＜セイコー＞は創業以来数々の革新的な時計を世に送り出してきました。“誰もが正確な時を手にすることができるように”、“人それぞれの大切な時に彩りを添えるために”という創業当時からの時計作りへの信念を守りながら、時計作りにおいて、正確さだけでなく見た目の美しさも追求し、技術革新を進めていきます。

1956年に国産初の自動巻腕時計を商品化し、1960年には当時の＜セイコー＞の最高技術と機能を盛り込んだ、国産最高級腕時計である「グランドセイコー」を、そして1969年に世界初のクオーツ式腕時計を発売しました。

さらに正確な時計の追求を続けた結果、1999年にはクオーツと同等の高精度を実現する機械式時計「スプリングドライブ」を発表し、＜セイコー＞独自の次世代の機械式腕時計が誕生しました。

1960年代末以降、機械の性能を高める一方で、貴金属や宝飾品を用いた高級腕時計の開発にも力を注いだ＜セイコー＞。駆動方式にクオーツを用いることで小型、薄型化したドレスウォッチから、文字盤に彫金や高度な象嵌技術を施した独創的な腕時計まで、日本ならではの美意識と匠の技の融合によって人々を魅了し続けているのです。

――このようにブランドとしての姿勢ももちろんですが、“もの作り”をしている企業である以上、そこから生まれる商品に＜セイコー＞の魅力は詰まっています。実際に＜セイコー＞の腕時計を手に取ってみると、同社が腕時計を通して込めてきた、“正確な時計を届けたい”、“日本のもの作りの魅力を伝えたい”というお客さまへの強い想いが伝わります。
それではここからはいよいよ、会期中に実際に会場でお手に取っていただけるお勧めの腕時計をご紹介していきたいと思います。

創業140周年の記念モデルなどがザ・ステージに登場！

“常に時代の一歩先”を見据える、創業者の服部金太郎の信念のもと、誕生から匠の技を磨き続けてきた＜グランドセイコー＞。“革新と進化の精神”の原点である「初代グランドセイコー」を現代に蘇らせた限定モデルは、K18PGケースによって、オリジナルモデルにはない新たな表情が魅力です。裏蓋から見ることのできるムーブメントの受けには、服部金太郎が＜精工舎＞を設立した当時に商標として使用された丸角Sマークを刻印し、当時のもの作りの精神につい思いを馳せてしまうことでしょう。

時計として余計なものをそぎ落とし、残ったものを極限まで研ぎ澄ます“究極のシンプリシティー”を開発コンセプトに掲げ、＜クレドール＞の中でも高い支持を得ている「シグノ 叡智Ⅱ」。創業140周年を記念して「叡智Ⅱ」では初めてのカラーである「瑠璃青ポーセリンダイヤル」が、美しく艶やかな輝きを静かに放ちます。“正確さ”と“美しさ”を追求する＜セイコー＞らしさが表現されたモデルです。

威厳ある堂々とした佇まいをイメージし、ブラックとゴールドのカラーを基調としたモデル。ベゼルには耐擦傷性に優れたジルコニアセラミックスを採用し、創業者・服部金太郎の生誕160周年にちなんだ16面カットを施しています。そのカットにより、豊かで立体的な光の表情と、光沢感のある輝きが味わえる仕上がりになり、ブラックをベースとした立体的なダイヤルが際立ちます。

 1961年に誕生した＜キングセイコー＞は、＜グランドセイコー＞とともに国産高級機械式時計の進化を牽引した腕時計ブランド。その＜キングセイコー＞から1965年に発売したモデルの復刻版が登場します。

当時は手巻でしたが、今回のモデルは自動巻であったり、ケース径も当時のものより若干大きくなるなど、現代的なアレンジは加わっていますが、オリジナルモデルのデザインを丁寧に再現していてファンには堪らない仕上がりになっています。

――創業から140周年を迎えた＜セイコー＞。本館1階 ザ・ステージでその魅力に触れれば、これからますます注目したくなるはず。豊富で魅力的なラインナップも会場には揃うので、ぜひこの機会にご覧ください。

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