【特集】2万円と3万円どっちの靴が買い?!伊勢丹メンズ館が手がける、驚きのコスパ靴の秘密
“最強のコストパフォーマンス”をテーマに、国内屈指の靴ファクトリー×実力派の木型職人と作り上げたオリジナルシューズは、2万円(税抜)も3万円(税抜)もストレートチップ、パンチドキャップトゥ、外羽根プレーントゥの3型で、いずれもビジネススタイルには必須のもの。今年一年間頑張ったご褒美に、新年になるのを機に、紳士靴を新調するのに最適だ。
今回は、高いコストパフォーマンスを実現しながら、多くの人が日常的に愛用できるイセタンメンズのオリジナルシューズのそれぞれの特徴や拘りについて、新旧バイヤーに伺った。
お客さまの声やリクエストを凝縮した2万円(税抜)の靴
2万円(税抜)の靴を薦める人
田畑智康
メンズ館地下1階=紳士靴バイヤー。入社14年目で、うち13年間で紳士靴を担当。地域店やプライベートブランドのバイヤー、セールスマネージャーを経て現職。お客さまもスタイリストも心から楽しめるお買場をつくることが今の目標。座右の銘は「我が人生、後悔先に立たず」。今を精一杯楽しみ、生きる事がモットー。
POINT
● 新進ビスポークシューメーカー早野唯吾氏が木型を製作● 買ったその日から履きやすいマッケイ製法を採用
● つま先と踵にラバーを使用した実用性重視
木型は、靴づくりの中で最も重要なパーツの一つで、甲周りの革と底材を縫い合わせる土台です。2万円(税抜)の靴は、木型から新たに開発し、ビスポーク靴職人の早野唯吾さんに製作をお願いしました。
日本人の足型を熟知している早野さんが作成した木型は、人の足型に非常に近く、見るからにスタイリッシュ&細身ですが、つま先の薄さ、小ぶりな踵、当たりやすい外くるぶし部分を下げるなど、履き心地の良さを追求し、スッキリとエレガントなシルエットに仕上がっています。
また、こちらのモデルに関しては、イタリア・マルケ地方の伝統技法で、1850年頃に確立されたマッケイ製法を採用しています。マッケイ製法は甲周りと底材を縫い合わせたシンプルな構造が特徴で、新品の靴でも屈曲性が高く、おろした日から履きやすいので人気です。
底材(アウトソール)の張り出しが少ないので、よりエレガントに見せることができ、デザインの特徴も出せるので、「マッケイしか履かない」というファンも多くいます。
靴本来の実用性にもこだわり、底材のつま先と踵をラバー仕様にしています。ゴム底ですが横から見てもそれだとわからないほど薄く仕上げているのがわかります。さらに、踵にはビブラム社の適度な柔らかさのあるゴム底を使用しているので、革靴は雨の日に滑りやすい、踵の減りが早いという不満を解消しています。
海外視点のこだわりを詰め込んだ3万円(税抜)の靴
3万円(税抜)の靴を薦める人
福田 隆史
メンズ館地下1階のチーフバイヤー。紳士領域バイヤー歴13年。紳士靴担当バイヤーとして、過去にKick the cityやJAPAN靴博を企画。靴を愛し、靴に生かされた男。座右の銘は、"Comfort is Luxury." 自分にとって心地良いかが大切と語る。
POINT
● 木型職人の松田哲弥氏がラストを製作● 質実剛健、堅牢度の高いグッドイヤーウェルテッド製法
● 高級靴に用いられるフランス・アノネイ社の仔牛の革を使用
木型は、木型職人の松田哲弥さんにお願いしました。最大の特徴は底面で、人の足の再現性を高めて立体的に仕上がっています。全体的には英国靴のようなクラシックな雰囲気で、ラウンドトゥながら二の甲部分をしっかり押さえて、踵は小ぶりに仕上げていますが、履き口は広めになっています。足なりの形を表現した再現性の高さが特徴です。
また3万円(税抜)の靴には、質実剛健で堅牢度の高い作りのグッドイヤーウェルテッド製法を採用しました。シンプルでスマートなマッケイ製法に比べて最初は硬い履き心地ですが、中にコルクを入れることができるので、履いていくうちに自分の足に馴染んできて、自分の体重で沈み込み、唯一無二の自分だけの一足になります。
そして素材には、名だたる高級靴に使われているフランス・アノネイ社の仔牛の革をアッパーに使用しています。キメが細かく、成型しやすい革で、磨いていって履き込むほどに美しい見た目になっていくのも特徴です。
底面はレザーソールで、高級靴に見られる縫い目が出ないヒドゥンチャネルになっています。コバ部分にも丁寧に加工を施し、3万円(税抜)でここまでのこだわりを盛り込んでいる靴は他ではなかなか見つからないでしょう。
Text:ISETAN MEN‘S net
*価格はすべて、税込です。
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