2. 落ち着きをもたらすオーバーエイジの着こなし
谷口 雅樹
メンズ館1階ドレスシャツ・ネクタイ アシスタントバイヤ―
ビジネススタイルにニュアンスあるグレージュを取り入れる
スーツは、かのキートンでマスターカッターを務めていたオラツィオ・ルチアーノ氏のメイド トゥ メジャー。たっぷりと優雅なラインを描くクラシコスーツは、若い谷口さんにはオーバーエイジでは? と尋ねると、童顔で若見えするので、あえてこのスーツを選んだのだそう。企業の役付き、士業などのお客様を接客するとき、頼りなさ気に見えないようにという配慮だった。
グレーとベージュをミックスした、ニュアンスカラーのモヘア混グレージュ。この手のベージュ系スーツは、コットン素材であることが多いものだが、シャリッと硬めのモヘア混素材はヘアライン調の織り柄も涼しげ。ひと目で“吊るし(既製服)”じゃなさそうとわかるだけに、いかにもエグゼクティブの夏服に相応しい。
スーツ:<オラツィオ ルチアーノ>
シャツ:<イセタンメンズ オーダーシャツ>
ネクタイ:<シャルベ>
ポケットチーフ:<ムンガイ>
*すべて本人私物
タブカラーシャツはトレンドアイテムであるが、ワイドラペルのスーツとキュッと絞った衿元のコントラストが洒脱に見えるテクでもある。手持ちのスーツがワイドラペルのものならば、ぜひともトライしていただきたいコーディネートである。タイはスーツと同系色のブラウンソリッド。あえて太幅のものを結んで、ワイドなラペルとのバランスを取りながら、Vゾーンを優雅に魅せている。
ビジネススーツといえばネイビー、グレーなどの色が多いものだが、谷口さんは、今日のようなベージュ系のスーツを、ぜひオススメしたいという。淡色のニュアンスカラーはオフィスエレガンスには新鮮なうえ、ステイタス感をも漂わせてくれるもの。それでいて余裕がありつつ優しげな印象は人柄の良さを感じさせてくれる。貫禄や威厳ばかりでない、ビジネスマンの好印象作りに役立つはずだ。
■ 1. 自由を謳歌する"アメトラマン"に変身する方法
■ 2. 落ち着きをもたらすオーバーエイジの着こなし
■ 3. いま注目の"ハイブリッド"スタイルの作り方