現代紳士のライフスタイルに寄り添う、カプセルコレクション


「初めて履いた<ベルルッティ>が『アレッサンドロ』で、すぐに魅了されてしまった。でも、さらにのめり込んでしまったのが、8年くらい前に出会った『アンディ』。いま7、8足ほど持ってますね」

「アンディ」とは、かの現代芸術家アンディ・ウォーホルがオーダーしたビスポークシューズに由来する、“世界一美しい”と謳われるローファーだ。まだ見習いだったマダム・オルガが手がけた、最初のビスポークだったという逸話でも非常に有名。そしてこの「アンディ」と「アレッサンドロ」こそ、<ベルルッティ>の2大定番モデルである。



「僕は全体的に、遊びのある服のほうが好き。スーツはもちろん、今日みたいなカジュアルな遊びの服にも見事にハマって、ちゃんと男を格上げしてくれる。だから『アンディ』が一番なんです」

戸賀氏が注目しているのは、なにも定番のシューズだけでない。この秋冬にデビューした意外性たっぷりなカプセルコレクション、「オフ ザ ロード」にも大いに食指が動いているようだ。


「『オフ ザ ロード』は<ベルルッティ>らしいというか、新しい<ベルルッティ>としてアリだな、と思っています。僕のような実際にバイクに乗る男のマインドを押さえてるというのは、よくやってくれたなと。旅ってカバンの印象が強いけど、旅慣れてる感じがないと、いくら良いブランド(のカバン)でも旅慣れてないのがバレちゃう(からカッコ悪い)。なんとなく使い込んだ感じというか、自分のファッションにすぐに溶け込んでくれるというか。そういう風合いなので、とても新しい(提案だ)けれども、(アクティブな)男(のライフスタイル)に近いものを出してくれたと……。とてもウェルカムなシリーズだと思ってるんです」

さらに、コレクションのなかで特に気に入ったアイテムについても教えてくれた。


「このボストン(バッグ「Cube」)なんか、どう考えても男っぽいし。男(もの)でキルティングというのも、なかなかない。作りを見ても、さっき言った“溶け込む”というのもそうなんだけど、トップをフラットにしているのは電車や飛行機でジャケットを脱いで、ここに掛けられるというのを、多分考えたんだなと。僕は<ベルルッティ>にのめり込んでるので、どうしてもポジティブに受け取っちゃうんだけど(笑)。(ジップを)閉じた状態でも、新聞やオーガナイザーなどをポンポン(ハンドル脇のポケットに)入れられるというのも、使い勝手がいい。ボストンの割にはそんなに重くないというのもいいですよね。これは写真で見た以上に、生で見てメッチャ刺さりました」


またブランドを象徴するスクリットが刻印されたフルフェイスのヘルメットをも絶賛。「カフェではなく、いいレストランでデートするときに冠っていける、唯一のヘルメット」と、氏ならではの視点で評価していた。

 
Movie:Iori Matsudaira
Photo:Tatsuya Ozawa
Text:Junya Hasegawa(america)

イベント情報

<ベルルッティ>ポップアップストア

□10月17日  (水)~11月13日(火)
□メンズ館3階=インターナショナル デザイナーズ
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メンズ館3階=インターナショナル デザイナーズ
03-3352-1111(大代表)