【特集】デジタル時代に温かい気持ちを伝える、英国王室御用達ブランド<SMYTHSON/スマイソン>の魅力とは。
私たちがいま堪能している洋服や小物の原形は、英国発祥のものが非常に多い。伝統に軸足を置きつつ、新しい変化を感じさせる、1887年創業と130年以上の歴史を持つステーショナリー&レザーグッズブランド<スマイソン>もその一つだ。
ブランドのアイコンである「紙」を通じて、デジタルな時代だからこそ際立つ、普遍的で温もりのある価値を提案する同ブランド。英国王室御用達(ロイヤル・ワラント)をエディンバラ公、エリザベス女王、チャールズ皇太子から授与される、いわゆる「3ワラントホルダー」としても有名だ。
伊勢丹メンズ館では、2016年9月に<スマイソン>コーナーの常設展開を開始。手帳やノート、レターセットをはじめとするステーショナリーから、ライフスタイルを彩るレザーグッズなど、英国が誇るものづくりの真髄を堪能できるアイテムがラインナップする。
洒落者たちから1世紀に渡って愛される定番「パナマノート」
使う人に寄り添った革新的なアイディアとデザインへのこだわりから生まれた「パナマノート」は、品格と使いやすさを備えた<スマイソン>の代名詞的アイテムだ。
細かいディテールの変遷はありつつも、そのしなやかで丈夫な製本法は、1908年の発売当初からほぼ変わらぬまま。上質な装丁を開くと広がる、羽のように軽く、薄く、美しい“フェザーウエイトペーパー”は、多くのファンを魅了している。
「ブランド独自の美しいペールブルーの紙は、薄くなめらかなのに破れにくく、万年筆で書いても染みにくいんです。具体的な製法は明かされていませんが、模造品ではない証として一枚一枚の紙には透かし(ウォーターマーク)が入っており、紙幣などと同様のクオリティで生産されているんです」。(青戸裕明バイヤー)
ノートやダイアリーとしての機能は、スマホをはじめデジタルが主流になった現代だが、大切な仕事や記念日はもちろん、目に見たこと耳で聞いたこと、アイディアを書き留めることも紳士の嗜みの一つだろう。手書きの本質は、その瞬間に感じたことが書体や筆圧に残ること。あとから見返して、当時の記憶を振り返る、体現できるのが最大の魅力なのだ。
伊勢丹メンズ館では、さらにスペシャルなサービスも行われている。以前までは年に2回、本国から専属スタンパーが来日して行っていた刻印サービスが、いつでも店頭で受けられるのだ。
手帳やノート、レザーアクセサリーにいたるまで、<スマイソン>のオリジナル書体でイニシャルなどを刻印できる同サービスだが、その場で刻印されるとあれば、自分だけの一品を手に入れることができるのはもちろん、特別なギフトとしても喜ばれるだろう。
英国のクラシック&モダンが織り交ぜられたレザーグッズ
ブランドのアイデンティティの中で、クラフツマンシップを大事にしながら、パナマノートやダイアリーからインスピレーションされた革小物を展開するのも<スマイソン>が愛され続ける秘訣だ。
伊勢丹メンズ館では、ステーショナリーのほかに、ビジネスバッグやトートバッグをはじめ、長財布やペンケース、小銭入れなどレザーグッズを20型ほど展開。「レザーのカシミア」とも呼ばれるディアスキンを使用した「バリントン」シリーズは、バッグや革小物もラインナップする。
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