『「経年変化が予測できるもの」が良い靴です』

――青柳さん的に、「良い靴の定義」を教えてください。

今日は<テストーニ>のラバーソールのサドルシューズを履いてきましたが、「良い靴とは?」と尋ねられたら、「経年変化が予測できるもの」と答えます。

――グッドイヤー製法だと、ソール交換もできますが。

経年変化が予測できるというのは、グッドイヤーの靴は表革がなじんだ頃に、インソールが下がって履きやすさが向上し、減ったソールを交換をしながら永く履き続けます。「そのときに、表革がどう経年しているか」がポイント。だから買うときに革質をよく吟味しますね。

――他に目につく靴はありますか?

この<NAPOLITANO RACHELE/ナポリターノ ラケーレ>も遊びがあっていいですね。

――ナポリのハンドソーンの靴です。

ハンドソーンでこの値段は素晴らしいですね。牛革とサメ革のコンビが美しい。「九分仕立て」なんですか? 製造工程の九割方を手作業で作りこんで、この値段は企業努力ですね。

<ナポリターノ ラケーレ>靴 170,640円

<ナポリターノ ラケーレ>靴 146,880円

メンズ館の品揃えは、“クラシックとモダンの案配(あんばい)”が素晴らしい

――メンズ館地下1階=靴はどんな印象をお持ちですか?

とにかく僕のような10を超えるサイズの靴も用意されていて、それだけでありがたい。ブランドのセレクトもアイテムも揃っていて、ハイエンドが好きな男性でも「ジョンロブ、グリーンの次」を見つけられますね。

――5階と1階、そして地下1階を散歩してコーディネートが完成しました。

メンズ館は、商品の選択肢が多くて、広いけど無駄がない。サイズ展開もあるし、オーダーもできるし、定番とトレンドのバランスが良い。各階でバイヤーの努力を感じますね。上の階で好きなジャケットやコートを選んで、靴まで降りてこられるのは完璧ですよ。


青柳さんありがとうございました。終始買い物気分で楽しみながら着こなしを伝授いただき、笑顔の絶えない散歩となりました。
ここで、読者の皆様に朗報です。9月20日(火)から開催される「TOKYO MEN'S FES 2016」では、雑誌「MEN'S EX」と連動したイベントを開催。なんと、9月22日(木・祝)には人気連載「青柳光則 お洒落道場外伝」がメンズ館に番外編として出張しますので、ぜひご参加ください。詳しくはイベントページへ!

青柳光則
1960年東京生まれ。専門学校卒業後、スタイル社『男子専科』編集部に勤務。1983年フリーに。スタイリスト、ファッションエディターとして、ファッション誌、広告、芸能&アーティストの衣裳制作などを手がける。
男性のライフスタイル全般(オートバイ、クルマ、旅、住宅、食、ペットなど)にも強く、多媒体で活動。近年は、着こなしの“師範代”をはじめ、メンズファッションの講演などにも携わる。

Photo:FUJII Taku

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