【完全保存版!ブランド徹底ガイド】vol.9|<サントーニ>人気型番×スタイリングもご紹介!
太陽の光がさんさんと降り注ぐイタリアを象徴するような靴の半敷きとライニング、レザーソールのオレンジがアイコンカラーのラグジュアリーシューズブランド<Santoni/サントーニ>。創業46周年を迎えたイタリア発のプレステージブランドの拘りの製法や代表モデル、さらにシューズを主役にしたスタイリングまで<サントーニ>の魅力を余すところなくご紹介します。
1.唯一無二の存在感を示す靴、<サントーニ>とは
オトナの色気と艶があるプレステージシューズブランド<サントーニ>
<サントーニ>は、1975年にアンドレア・サントーニが創業し、現在では紳士靴、婦人靴、レザーグッズまで幅広く展開しています。小さな高級紳士靴工房から始まった<サントーニ>は、社内の一貫生産システムによる高品質なクラシックシューズからトレンドのカジュアルシューズまで幅広くラインナップしており、特にレザーを使ったスニーカーは“高級レザースニーカーブーム”の火付け役となり、革靴の特徴的なデザインとして脚光を浴びたサイドレースや、アッパーの表面にステッチが見えないように縫製部分を折り返し、よりドレッシーでフォーマルな印象を与える「レベルソ仕立て」などでも紳士靴の世界をリードしてきました。
「伝統と革新」をコンセプトに、伝統や品質を重視しつつも革新的なデザインや技術の導入を続け、研究開発から企画、生産、品質管理までのすべてをマルケ州コリドニア本社で厳格な管理のもとに行い、さらに、華やかな色を打ち出す革の豊富なカラーバリエーションや、職人の手仕事による革の色づけ(ハンドカラーペインティング)など、ファッションの国・イタリアらしい表現でも定評があります。デザインとカラーではトップランナーと称され、イタリアでの生産と相まって、色気や艶感を好む大人から絶大な信頼と支持を受けています。
<サントーニ>の2022年は、時代を反映したプロジェクト「SANTONI RETHINK」も。
世界中のアパレル企業や皮革を扱う産業では、サステナビリティは大きな課題ですが、<サントーニ>は10年以上前から続けているサステナビリティ活動への理念を形にしたプロジェクト「SANTONI RETHINK」を2020年から展開、今春も新作を発表します。
<サントーニ>のイタリア本社は、ガラス、鉄、アルミニウムなど90%が再利用可能な建築資材で作られていて、雨水を集めて再利用するシステムにより貴重な水資源の節約を行っています。さらに、オフィス、工場、倉庫、駐車場などすべての建物の屋根に4,000枚のソーラーパネルを設置し、本社にはその巨大な太陽光発電所によって太陽エネルギーが供給されているなど、未来を見据えた活動に取り組んでいます。
2.伊勢丹メンズで人気のモデル解説とスタイリング提案
足元から漂ってくる色気と艶。ドレスとカジュアル、オンとオフを5足の異なるスタイリングを提案いたします。ご自身のスタイリングに合う1足を探してみてはいかがでしょうか?Ⅰ.【ストレートチップ「B40A/GEORGE/マッケイ」】
シンプルなブラックのストレートチップでも、艶感や華やかな雰囲気は格別。
ベストセラーモデルの「B40A」は、日本で非常に人気の高いラスト「GEORGE」を使用しています。シャープなフォルムながら比較的ゆったりとしたフィッティングが特徴のラストに、レベルソ仕立てやヒドゥンチャネルなど、<サントーニ>ならではの技巧を凝らしたディテールが美しく映えます。ライニングとソールを彩るブランドカラーの鮮やかなオレンジは、武骨な英国靴にはない履く喜びと楽しさを表現しています。
Styling
ビジネスマンの王道といえば、ネイビースーツに黒靴。<サントーニ>のストレートチップのシャープなフォルムに合わせて、<タリアトーレ>の細身のシルエットのスーツは、全身のバランスを美しく整えます。Vゾーンは復活の兆しのあるレジメンタルをチョイスして、王道の中にトレンドをプラスしたスタイリングに仕上げました。
Ⅱ.【サイドレース「B69B/GEORGE/マッケイ」】
日本のファンが復活を望んだサイドレースは、洒落者の証し現在はインライン(通常コレクション)では展開していないサイドレースですが、日本では復活を望む声が多く、ラスト「GEORGE」と「BORIS」で2018年から日本向けとしてリバイバルしました。一見すると左右非対称で変わった印象を受けますが、その歴史は古く、イタリアらしいシャープなフォルムのラストに載せると特に映えるデザインです。
Styling
着こなしの程よいアクセントとしてドレススタイルの足元を演出
オンのドレススタイルとして、<タリアトーレ>のグレーの無地スーツに、<サントーニ>のダークブラウンのサイドレースをコーディネート。押し出しの強いロンドンストライプのシャツに、ネクタイと靴をブラウンで合わせて、遊びの効いたシャレ感を演出します。
Ⅲ.【ホールカット「B03C/GEORGE/マッケイ」】
一枚の革の中から傷などを避けながら贅沢に裁断されるホールカット
ホールカットとは“アッパーが一枚革”の靴を指し、上質な素材と丁寧な職人技が不可欠の靴。装飾が少ないので、素材や技術の差がはっきりわかってしまうデザインです。「B03C/GEORGE/マッケイ」も<サントーニ>ならではの芸術的な美しさや細部に至るまでの丁寧な作りがひときわ映える靴で、きわめてシンプルな美しさをたたえます。
Styling
ホールカットのフォルムが際立つように、シャープな着こなしを
<サントーニ>のホールカットを引き立たせるスタイリングに、ジャケットスタイルを。ブラウン調のジャケットにニットタイで柔らかさを出し、<ピーティートリノ>のスーパースリムパンツで、全体をシャープですっきりした縦長のシルエットにまとめます。シンプルながら華やかなホールカットのデザインが強調され、個性をアピールします。
Ⅳ.【ダブルモンク「B93D/CARLOS/マッケイ」】
ドレスシューズの定番デザインとしての地位を築いてきたダブルモンク<サントーニ>はダブルモンクをブランドのアイコンデザインの一つと位置付けていて、デザインバリエーションの多くにダブルモンクをラインナップしています。2つのバックルは程よくアクティブな印象があり、スニーカーほどスポーティー過ぎず、ドレスシーンでも活躍。オンオフ兼用に使える守備範囲の広さが人気の理由の一つです。
今回ご紹介する「B93D/CARLOS/マッケイ」は、主張しすぎない小ぶりなバックルがスタイリングに程よいアクセントとして効き、ライニングとソールを彩るブランドカラーの鮮やかなオレンジが、脱いだときや足を組んだとき、歩く後ろ姿からちらりとアピール。シャープなフォルムがスタイリッシュな印象を演出します。
Styling
カジュアルアップ”なスタイリングに好適なダブルモンクの魅力
<タリアトーレ>の綺麗なネイビーのサファリジャケットに、アイボリーのグルカパンツを合わせて、ダブルモンク「B93D/CARLOS/マッケイ」をサラッと履きこなせば、カジュアル中にもワンランク上のコーディネートに。ジャケットが紺なので、ボトムスはあえて明るいカラーにして、イタリアらしいカジュアル感を着こなしで表現しました。ジャケットとダブルモンクのスエードの相性もバッチリです。
Ⅴ.【スニーカー「B35A/EAGLE」】
リピート買いする愛用者が続出。高級レザースニーカーブームの先駆け
今や多くのブランドがラインナップに加える高級レザースニーカーですが、ブームの発端は1990年代に<サントーニ>が発表したモデル「MEMPHIS」がそのルーツと言われています。マルケ州の本社では、スニーカーカテゴリーに特化した工場も構え、毎シーズン数多くのニューモデルを発表しています。
日本では「B35A」が定番モデルとして人気が高く、落ち着いたデザイン、エレガントなフォルムと質感の高いアッパー、すっきりとしたソールデザインがドレスシューズに代わってコーディネートにフィット。コバの張り出しのない、丸いエッジの薄いフラットなソールは、クルマのペダル操作もしやすくドライブにもお薦めです。
Styling
レザーアウター×スニーカー+デニムの鉄板の組み合わせ
<サントーニ>のベストセラーのレザースニーカーを主役にしたオフのスタイリングは、<バルスター>の旬のレザージャケットに白ニット、<ピーティートリノ>のわたりが太めのレベルフィットのパンツをコーディネート。全体的にアメリカンな雰囲気で、軽快にまとめています。
3.木型(ラスト)と製法―快適な履き心地の秘密―
購入したときから快適な履き心地を生む、木型(ラスト)と製法を解説
<サントーニ>の靴を紐解く上でポイントになるのが、「品番/木型(ラスト)/製法」の項目で、たとえば「B40A/GEORGE/マッケイ」であれば、B40A=モデル名、GEORGE=ラスト名、マッケイ=製法となります。日本でポピュラーな革靴のラストは主に、「GEORGE」、「BORIS」、「CARLOS」の3つで、定番が比較的多いのが「GEORGE」、細めのシャープな木型が「BORIS」、ダブルモンクやスリッポンは「CARLOS」で、さらにスニーカーは「EAGLE」と覚えておくと便利です。
靴の製法では、「グッドイヤーウェルト製法」と「マッケイ製法」が有名ですが、<サントーニ>はマッケイ製法が人気です。①軽量で返りが良い(屈曲性が高い)、②最初から足あたりが良いので、初めての革靴に好適、③多彩なデザインから選ぶことができる、④コバが張り出さないので、洗練されてシャープに見えるという「マッケイ製法」のメリットが見事に<サントーニ>が創り出す世界観にマッチしているからです。
「英国靴はグッドイヤーウェルト製法、イタリア靴はマッケイ製法」とよく言われますが、イタリアの靴メーカーがマッケイ製法を多用するのは、デザインに拘ることができる製法だからこそ。グッドイヤーウェルト製法は、“ソールを交換しながら、長く履いて自分のものにする靴”に適していますが、マッケイ製法は靴のコバの張り出しを抑えて仕上げることができるなど“デザイン性と美しさ”に長けた製法です。
また、<サントーニ>のマッケイ製法の靴は、革が柔らかく、おろしたてから足あたりが良く、返りも良いので、「人なつっこい感じ」とも表現されることも。さらに、クッション性を生むコルク材が入っているので、初めての革靴に適しています。
<サントーニ>の【品番/木型(ラスト)/製法】の特徴
<サントーニ>は、下記のラスト×マッケイ製法で様々なモデルが作られていますが、そこに「美しさ」を追求し続けていて、世界中のファンを魅了しています。芸術品とも称される手染めの美しいパティーナはもとより、レベルソやヒドゥンチャネル(ソールの縫い目を隠す仕上げ)に至るまで精緻を極めた手法を駆使し、極力ステッチを見えなくすることでエレガントを追求しています。
ラスト「GEORGE」
ラスト「CARLOS」
ラスト「EAGLE」
4.メンズ館スタッフが回答|Q&A
Q1:普段履いているスニーカーサイズに合う、<サントーニ>のサイズ表記を教えてください。また、メンズ館では何センチから取り扱いがありますか?
A:<サントーニ>のサイズ表記は「UK表記」が基本です。スニーカーが25.5cmなら、サントーニは5.5となります。ただ、木型によってフィット感が違うので、購入の際には店頭でのフィッティングをお薦めします。
また、店頭での取り扱いサイズは、5.0から8.5(23.5~27cm)で、ストレートチップのような定番は4.0から9(22.5~27.5cm)を揃えています。
Q2:お手入れ方法を教えてください。
A: <サントーニ>はパティーナ(染め)など美しいカラーが特徴なので、黒以外は、ニュートラルな栄養クリームを使うことをお薦めします。お手入れは、まずブラッシングでほこりなどを払い、ニュートラルなクリームで栄養を入れ、豚毛ブラシで仕上げるのが一般的です。
Q3:純正の修理は可能でしょうか。目安の金額も教えてください。
A:純正という意味では、一部のモデルのみ「半敷き」の交換は可能です。レザーソールの交換は代替パーツを使用し、メンズ館の「RESH(リッシュ)」工房で修理を承ります。修理金額は商品の状態によって金額は異なりますので、お問い合わせください。
Q4:マッケイ製法の靴を履くのは初めてです。履き心地を教えてください。
A:グッドイヤーウェルト製法と比べて、軽くて屈曲性が良く、購入時から足に負担が少なく、デザインのバリエーションが楽しめるのがマッケイ製法のメリットです。
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Text:Makoto Kajii
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