触って、話して、着て。”感じる”ポップアップに

 

──パリに拠点を移したのはどのような理由からでしょうか。

これも自分らしくにつながってくるのですが、昔から”周辺”の文化を大事にしているんです。この業界で初めて働いたショップも福岡のメインストリームからは少し離れたところにありました。今のお店も渋谷ではなく、中目黒が拠点ですし。この辺はすごくゆったりしていて、気持ちがいいんです(インタビューは中目黒店にて敢行)。でも都会の雰囲気もしっかり感じることができます。


パリはマレ地区というところに住んでいるのですが、まさに東京の代官山や中目黒に当たると個人的には思っています。この街が気に入ったから、というのも一つの理由です。

もうひとつ惹かれたのが、パリの歴史です。新しいものをやろうとすると、歴史に学ぶ必要がありますから。<ミノトール インスト>はヨーロッパのお客さんも多いので、それもあるかもしれませんね。

──今回のポップアップには、立ち上がったばかりの秋冬コレクション、前述のコラボレーションアイテムに加えて、GYMというラインのコレクションも展開されます。


これは街をスポーツジムとして捉え直す所からスタートしたラインです。数年前に某大手家電メーカーの仕事着のディレクションを手がけたのがきっかけで、世界標準でものづくりを行う繊維メーカー「東レ」さんとお付き合いが始まりました。本格的なスポーツにも耐えるような生地、クオリティの高い縫製技術を駆使して、本当の意味で”使える”ウエアを目指しました。ダッシュして、汗かいたら洗って、ガシガシ使えるアイテムが揃っています。

──メインコレクションはどのような点に注目ですか。


今年の秋冬コレクションは、機能服をより都会的にファッショナブルに見せることを追及しています。ストレッチ性、体温調整、走ることを考慮した仕立てなど、ベースの部分は改良しつつ、機能服にまつわる重たい色のイメージを払拭できればなと。生地が主役と言っていいのですが、グラフィカルな柄や機能性を持たせながらヴィヴィッドな色を表現したアイテムなどに注目してもらいたいです。

──最後に改めてですが、どのようなポップアップになりそうでしょうか。

今はネットで服を買うのが当たり前ですが、今一度お店に行く時の楽しさに立ち返りたい。店員さんに「これどんな服ですか?」「ブランドは?」と会話する面白さを味わってもらえればと。また服が持つ様々な機能についても、実際に着て触って感じてもらいたいです。今回のポップアップに合わせてムービーも撮り下ろしました。地元のセレクトショップに初めて足を踏み入れた時の感動が蘇ってくるような、そんなポップアップになると思っています。世界観も含めて、<ミノトール インスト>の魅力を伝えることができたら嬉しいですね。

 

イベント情報
<ミノトール インスト>ポップアップストア
□8月21日(水)~9月3日(火)
□メンズ館6階=メンズコンテンポラリー
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Photo:Ryuta Morishita
Text:Tatsuya Ozawa

*価格はすべて、税込です。

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メンズ館6階=メンズコンテンポラリー
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